検索避け文化や過剰な2ch語と恩田陸の本から。

「やっぱり自分は男の子の世界に『混ぜて』もらっているだけだと(略)せっかく苦労してルールを覚え、男の子たちの作ったルールに合わせて遊んでやっているのに、こっちがそのルールを遵守していることに対して彼等はいつもぶつぶつ文句を言う」
(恩田陸著『黒と茶の幻想』より)

2ch語ってのはこれと同じことだと思ってしまう。
女性が書くレスには過剰なまでに2ch語で装飾されているように見える。例えば「漏れ」「香具師」「もまい」だとか。
何故そんな時代遅れになってしまった言葉をこれでもか、これでもか、と詰め込むのだろうかと常々疑問を抱いていた。

そうしているうちにある日気がついたことがある。
つまり、彼女達は、男性が作り上げてきた2chという文化に混ぜてもらうためにそういったレスを書いているのではないか、と。
しかし、これもよくよく考えれば矛盾している。混ぜてもらうことが目的なら、流行遅れになった2ch語は使わないはずだからだ。

ところが今日、ニコニコ動画である動画を見ていて、この矛盾を解消する考えに至った。
それはアニメのOPパロ動画だったのだが、そのタイトル(とりわけ元ネタの作品名の単語の部分)には「/」やら「.」やらが挿入されていた。つまるところ検索避けというヤツ。

検索避けの意味はもはや形骸化していると思う。ニコニコ動画なら、タイトルで検索除けをしてもタグから動画に飛ぶことができるし、google先生の検索アルゴリズムなら、意味なく挿入された「/」「.」なんて物ともしないだろうからだ。

だから、彼女達がそうするのは、仲間内(男性ではなく女性同士の間)で「こいつ検索避けしてねーよ、わかってねーなー」と思われないようにするためじゃないのかな、とも思う。とりあえずみんなやってるからっていう。

で、過剰な2ch語ってのもこれと同じで、「私はわかってますよ」てのを周りにアピールするためじゃないかと思ったり。