ヱヴァンゲリヲンQの考察とか その2

 考察スレを読んでたけど、誰も言っていないようだったので(ピアノ練習シーンで似たような解釈はあったけれど)、ちょっと書いてみる。
 
 TV版24話よろしく第九の第四楽章がクライマックスで流れたけれど、一つ気になることが。確かTV版ではベートーヴェン作詞部分の

おお友よ、このような音ではない!
我々はもっと心地よい
もっと歓喜に満ち溢れる歌を歌おうではないか

も含んだ歓喜の歌が流れたはずなんだけど、今回はシラー作詞部分から始まったはず。何が言いたいかっていうとこの歌詞はループの解釈として重要なんじゃないかと思う。

 「おお友よ、このような音ではない」ってのは今回までのループの流れを否定し、「もっと心地よい、もっと歓喜に満ち溢れる歌を」ってのが、再構成への意思を感じさせる。

 しかし今作では、この部分が用いられなかった。


……とか書いてると時間がなくなったので続きは帰宅後。

21:14 追記開始

 これは、再構成に失敗すること=ループを抜けること、を暗示しているのではなかろうか。

 この暗喩を踏まえてループを解釈すると「旧劇か何か → 序' → 破'(Cパート含み) → Q'(カシウスとロンギヌスの二本の槍で再構成を行えた世界)→ 序 → 破 (Cパート含み)→ Q」という構造が見えてくる。

 音楽に着目すると、必然的にS-DATに触れなくいけなくなる。はっきり言えばS-DATは、歓喜の歌よりも直接的なループ構造の隠喩だ。例えば、破で真希波が登場したために、25曲目、26曲目のループを抜けだし、27曲目に突入してしまった。この時点でループ構造が壊れてしまっている。これを踏まえた新たなループ構造の解釈も可能だけれど少しintroductionからずれた論旨展開になるので、別エントリーで記すことにする。

ヱヴァンゲリヲンQの考察とか

 Twitterではネタバレ注意っていう免罪符が使えないのと、140字制限があるため、こちらで書くことにする。特にループ構造について考えてみた。以下本題。


 今「破Cパートで(ニア)サード・インパクトは確かに防がれた」と仮定する。すると、Q序盤、Wunderクルーのシンジに対する嫌悪感が余りにも強すぎるように思える。仮定に従えば、シンジが責められる所以は存在しない。

 ここで、「破Cパートで(ニア)サード・インパクトが防がれたものの、発動からMark.06到来までの短期間で(もしくは描かれていない14年間で)十分に世界が壊滅した」と考えることもできるが、それでは(科学的事象の考察としては正しい論理なのだろうが、こうした文芸的作品の考察としては)面白く無いので、あえて別の説を考えてみる。

 それは「(破Cパートがなかった世界線) → Q → 反復記号or終止線 →(何か)→ 序 → 破 → ?」というループ構造なのではないか、ということ。


 要するに、Qはまどマギの10話みたいなものではないか、ということ。


 ループ構造の存在に疑いの余地はない。カヲル君の「"また"三人目」(序ラスト)「"今度こそ"、君だけは幸せにしてみせるよ」(破Cパート)という台詞や、主としてカヲルくん絡みの暗示(例えば、序にて開いている棺桶の数)が根拠となる。

 今まで旧劇と新劇の間にループ構造があるとばかりが主に考えられてきたけれど、新劇の中でループ構造があると考えてもおかしくはない(広義ループ学説; http://wiki.livedoor.jp/shingekijouban/d/%C7%C9%C8%B6)。

 そして新劇内でループがあるとすると、「今度こそ、君だけは幸せにしてみせるよ」という台詞の持つ意味もまた変わる。Qでもカヲル君はシンジの幸せを願っていた。もし破が旧劇からのループでしかないなら、「君だけは幸せにしてみせるよ」という部分が浮いてしまう。

 ややメタな視点になるが、パンフレットのインタビュー(ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 記録集, p47)を読む限り石田彰氏(カヲル君役)は、序・破の収録段階で、新劇の設定を庵野総監督から聞かされており、それを踏まえて序や破の演技にあたったとのことである。更にインタビューには「そうは言っても『序』と『破』でそれ(筆者注:序と破の状況や台詞のこと)が具体的に現れるシーンは多くなかったわけです」や「他の出演者の方が今回ビックリしてたってことは、最初に監督から明かされた話は僕だけにされて」とある。設定を序・破の収録前に知らせる必要があったということ、そしてそのためQのストーリーに驚かなかったということは、「Q→序→破」という流れの根拠となるのではないかと思う。

 とまぁ色々と書き連ねてみたけれど、わざわざこんな妄想をするのはアヤナミストかつLRS派の僕からすると、今回の展開はちょっと…と思うトコがあるからです(逆にアスカ人やLAS派の人は今回の展開に歓喜だったろうね)。ループの最後は綾波を救済して欲しいと思ってる。

Lion + Mac Ports pTeX (no_x11) + mi + TeX tools for mi

上記の環境で,色々と面倒が発生したのでまとめてみる.

問題の所在

上記の環境でMxdviをインストール・使用するために .Mac OS X / environment.plist を適当に作成すると X11 が起動しなくなった,ということ

流れ

dviビューアなんぞ必要ない,と思い no_x11 オプションを付けて pTeX をインストールした.その後エディタとして mi をインストールし,ついでに TeX tools for mi を導入.しかしこいつの要件を確認すると dvi ビューア が必要らしかった.

実際,dvi ビューア がないと プレビュー との接続が上手く行かないようだった.(Adobe Reader とは問題なく接続)

しゃーねーな,と思いつつ,色々なページで推奨されている Mxdvi を導入してみた.その際,これまた色々なページに載っている環境変数をコピペして .Mac OS X / environment.plist に作成.

これが曲者だった.こいつの設定をしたおかげで, X11 が立ち上がらなくなった.(多分X11用の環境変数が変更されてしまったんだと思う)

解決編

色々解決策を探るも,いっそのことMxdviって必要ないんじゃね?と思い立ち Skim をインストール.Mxdviが必要なくなったので environment.plist も削除.これでX11が立ち上がるようになった.

しかしまだ問題が一つ残っている.texファイルから「タイプセット & PDF プレビュー」を一回実行しただけでは,プレビューが立ち上がらない,というものだ.同じファイルについてニ回目以降の実行では上手くいくので,これまた接続関係の所に不具合があるのかもしれない.

Mac PortsでインストールしたTeX環境に独自スタイルファイル追加

http://www-mete.kugi.kyoto-u.ac.jp/hiroki/homepage/main009.html
からコピペでポン(自分用です)

>MacPortsでインストールしたTeX環境に独自のスタイルファイルを追加する
>
>環境に追加したいスタイルファイル (.styファイルや.clsファイル)を以下のディレクトリに移動 or コピーします。
>/opt/local/share/texmf-local/tex/latex

正直必要ないかもしれないメモ

阪大の旅費規程を見ていて、外国旅費の「指定都市」「甲地方」「乙地方」「丙地方」の区別がわかりにくかったので、コピペしてきた。
けどかなり分かりにくいので、後々には地図を色分けでもしたい。

http://www.houko.com/00/01/S25/114.HTM

指定都市とは、財務省令で定める都市の地域をいい、甲地方とは、北米地域、欧州地域及び中近東地域として財務省令で定める地域のうち指定都市の地域以外の地域で財務省令で定める地域をいい、丙地方とは、アジア地域(本邦を除く。)、中南米地域、大洋州地域、アフリカ地域及び南極地域として財務省令で定める地域のうち指定都市の地域以外の地域で財務省令で定める地域をいい、乙地方とは、指定都市、甲地方及び丙地方の地域以外の地域(本邦を除く。)をいう。


はい。わかりにくいですね。なので次の通りに具体的な地名を引っ張りました。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25F03401000045.html


(外国旅行指定都市の範囲)
第十六条  法別表第二の一の備考二に規定する指定都市は、シンガポール、ロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコ、ワシントン、ジュネーブ、ロンドン、モスクワ、パリ、アブダビ、ジッダ、クウェート、リヤド及びアビジャンの地域とする。

(外国旅行に係る地域の定義)
第十七条  法別表第二の一の備考二に規定する次の各号に掲げる地域として財務省令で定める地域は、当該各号に定める地域とする。
一  北米地域 北アメリカ大陸(メキシコ以南の地域を除く。)、グリーンランドハワイ諸島バミューダ諸島及びグアム並びにそれらの周辺の島しよ(西インド諸島及びマリアナ諸島(グアムを除く。)を除く。)
二  欧州地域 ヨーロッパ大陸アゼルバイジャンアルメニアウクライナウズベキスタンカザフスタンキルギスグルジアタジキスタントルクメニスタンベラルーシモルドバ及びロシアを含み、トルコを除く。)、アイスランドアイルランド、英国、マルタ及びキプロス並びにそれらの周辺の島しよ(アゾレス諸島、マディラ諸島及びカナリア諸島を含む。)
三  中近東地域 アラビア半島アフガニスタンイスラエルイラク、イラン、クウェート、ヨルダン、シリア、トルコ及びレバノン並びにそれらの周辺の島しよ
四  アジア地域(本邦を除く。) アジア大陸(アゼルバイジャンアルメニアウクライナウズベキスタンカザフスタンキルギスグルジアタジキスタントルクメニスタンベラルーシモルドバ、ロシア及び前号に定める地域を除く。)、インドネシア東ティモール、フィリピン及びボルネオ並びにそれらの周辺の島しよ
五  中南米地域 メキシコ以南の北アメリカ大陸南アメリカ大陸西インド諸島及びイースター並びにそれらの周辺の島しよ
六  大洋州地域 オーストラリア大陸及びニュージーランド並びにそれらの周辺の島しよ並びにポリネシア海域、ミクロネシア海域及びメラネシア海域にある島しよ(ハワイ諸島及びグアムを除く。)
七  アフリカ地域 アフリカ大陸、マダガスカル、マスカレーニュ諸島及びセーシェル諸島並びにそれらの周辺の島しよ(アゾレス諸島、マディラ諸島及びカナリア諸島を除く。)
八  南極地域 南極大陸及び周辺の島しよ

(外国旅行甲地方の範囲)
第十八条  法別表第二の一の備考二に規定する甲地方は、前条第一号から第三号までに定める地域のうち第十六条の地域以外の地域で、アゼルバイジャンアルバニアアルメニアウクライナウズベキスタンエストニアカザフスタンキルギスグルジアクロアチアコソボスロバキアスロベニアセルビアタジキスタンチェコトルクメニスタンハンガリーブルガリアベラルーシポーランドボスニア・ヘルツェゴビナマケドニア旧ユーゴスラビア共和国モルドバモンテネグロラトビアリトアニアルーマニア及びロシアを除いた地域とする。

(外国旅行丙地方の範囲)
第十九条  法別表第二の一の備考二に規定する丙地方は、第十七条第四号、第五号、第七号及び第八号に定める地域のうち第十六条の地域以外の地域で、インドシナ半島シンガポール、タイ、ミャンマー及びマレーシアを含む。)、インドネシア大韓民国東ティモール、フィリピン、ボルネオ及び香港並びにそれらの周辺の島しよを除いた地域とする。



……やっぱりわかりにくい。

科学的な考え方と探偵について

このところ「科学」に関する議論をTimeLine上でしばしば見る。その中で「科学的思考」について思ったことがあるので、それを書いてみる。

"When you have eliminated the impossible, whatever remains, however improbable, must be the truth."

これはシャーロック・ホームズの引用で、和訳すれば
不可能なことを排除していき、最後に残ったものは、どれほど奇妙なことでも、真実であるに違いない
となる(文学的文章の和訳には慣れていない、と逃げ道を作っておく)。

重要なことは「『不可能なこと』とそうでないことを区別することが出来る」ことと「否定することができなかったことは、(仕方無しに)真実とする」ということだろう。これは反証可能性の概念に他ならない(あれ…したらドイルはポパーより先にこの概念に辿り着いていたことになるぞ)。

この点で、僕達「人間科学」が「科学」足りえるかを考えることもできる(多分基礎心理学なんかは言うまでもないだろうし、発達心理、特に幼児期については科学だと簡単に言い切れるだろう)が、それはまた別に考えよう。

で、思いつきで書き始めると、着地点が見えてこなくなるので、無理矢理に最初に言いたかったことを述べてみると「科学者は探偵だ」、ということだ。科学者と探偵で相違点を挙げるとすれば「証拠」を自分達で創りだすことが出来ることだろう。勿論、探偵もカマを掛けることで自白を促すことも出来るが、自白のみを唯一の証拠として扱うことはできないので、これは証拠を創りだしたとは言いがたい(ちなみに科学者の場合、それは「捏造」にあたるのかもしれない)。

そんな訳で、我々科学者(でありたいと願っている)は「自然/社会/形式のミステリーを解き明かす探偵だ」と名乗り口上をすればいいと思うよ。うん。